「命の疲労」一時退院、外泊、外出の歩きはゆっくりだ。

そうだなぁ,本当に歩きはゆっくりだよな。

よく覚えているのは、入院してからちょうど半年後、初めての一時退院が許された時の事。

「また入院することになるよ」と主治医に言われていたし、自分の眼でみても、完治とかとてもそんな状態ではないし、「回復した」と言えない状態だったからね。

家でゆっくりしてほしい・・・

でも彼女は「回復祝い」のお見舞い返しの買い物に行きたい。と言う。

高揚することは悪いことではないと思うし、興奮することで夜はよく眠れるかもしれないね。

駅前のデパートに開店と同時に入店。

人ごみの中を歩かせて、残りの体力を消費させたくはなかったのだよ。

看るほうの配偶者はいろんなことを真剣に必死に考えるものだよ。

転んだり、ぶつかったりするのが怖いのだろう。私の腕につかまりながら歩く。

自然とそうなるもので、、、(ちょっと懐かしい)

懐かしいけれど、腕につかまるチカラは弱い。

そんなところから女性だから力は弱いとかそんな段階ではなくて「彼女の命の疲労」みたいなものを感じる。腕から感じる力はなんというか? もしつまづいて倒れたとしても枯葉のようにフワっと床に着地できるんでないか? というくらい軽いのだ。

それでも、お見舞い返しを選ぶのに余念がない彼女。

人はこうやって死んでいくのかな・・・

そう思ってしまった。

きっと、不機嫌な顔をしていた私は、そんなことを考えていたんだよ。

そんなことを考えてしまう自分がイヤなんだよ。

ではまたな。